#21 カンボジアで泣きそうになった話

カンボジアに行った時の話。

その日僕は友達と別行動でベンメリアというラピュタのモデルになったと囁かれている遺跡に向かった。トゥクトゥクで走ること約2時間。

車窓から流れるカンボジアの風景は見てて楽しかった。子供が裸で遊んでたり、平気で自転車三人乗り、四人乗りしてたりするのが見れるし、それはもうカンボジアそのものだった。

 

遺跡に着いた。トゥクトゥクの運転手はここに帰ってこい、待ってるからと目で話してくれる。ありがとう、と言って遺跡に向かった。

遺跡自体は退廃的で、冒険してるような気分が楽しかった。初めてこの遺跡を発見した探検家もこんな気分だったのかもしれないと思いを馳せた。ラピュタの元になったかは果たして疑問だ。誰が言い出したのだろう。写真見たい方は僕のインスタ(http://Instagram.com/gosyuinka1cho)みてください。

一通り見て、さて帰ろうと行きし降りた乗り場を探すも一向に見つからないし辿り着かない。

完全に迷子になったのだ。地元民に聞いても全く伝わらないし、GPSも機能せず、機能してもGoogleマップクメール語表記だからどこにいるか分からんから意味ない。喉もカラカラになりながら炎天下を歩きに歩いた。

本当に焦っていたし、泣きそうになりながら来た道辿っていたら、幸運にもなんとか帰れて、運転手が冷たい飲み物用意して待ってくれてたの見て、また泣きそうになった。

 

 

 

ボーナストラック

トゥクトゥクの運転手が帰り道、お腹吹田市と言ってきたので、自分も、と答えると

小汚い、いかにもカンボジアな定食屋(定食屋と呼べるのかもわからない体裁)に連れて言ってくれた。地べたで犬が寝てた。怖かった。(前日の夜ホテル周辺を一人で散歩してたら野犬に追いかけられていた。狂犬病怖い…)

ただそこで食べた焼き飯は本当に美味しかった。美味しいと伝えると、運転手はおうよ、みたいな感じで目配せしてきた。それだけで良かった。

帰り道、ジュースも買ってくれた。ココナッツ?だと思うけど甘かった。旅中盤、心身共に疲れていたから、とても甘かった。

帰りオールドマーケット付近で降ろしてくれた。一緒に写真を撮ってもらい、ありがとう、またカンボジアに来た時に会おうと言って別れた。そんな出来事もあってか、僕の中でカンボジアはとてもいい国として記憶されている。